2009/03/25

World Water Day



3/22は、国連とユニセフで定めた "World Water Day" なのだそうです。
そしてこの日を中心に水に関するフォーラム等々が世界各地で開催されています。

前回のブログで書きました、バッバル氏とともに参加させて頂いた演奏は
この World Water Day の中のワークショップでのプログラムのひとつでした。
もちろん歌は,水や自然にちなんだものです。

インドに住んでいると、自然の大切さを痛感させられます。
きれいな水、きれいな川、きれいな空気が人間が生きるにあたっていかに重要であるかを...。
デリーは特に、川は汚く悪臭が漂うし、車からの排気ガスで空気も汚れています。
工場からの排水経路もきちんと整備されているのか疑問でもあります。
さらにゴミは平気でそこらじゅうに投げ捨てられているし、だいたい外で用を足す人が
あまりにも多いので個人個人の意識の改革も必要。
インドに長く住みたくない理由のひとつはこの汚さですね。寿命が縮まる思いがしてきます。

そんな現状ではありますが、よーーーやく環境問題に目が向けられてきているのも事実です。
2010年に行われるコモンウェルスゲームズに向けてというのも動機付けのひとつとなって
メトロ等の整備も急ピッチで進められているとともに、大気汚染、水質汚染に対する取り組みも
始まっているようです。インドが清潔さにおいて、日本のようになる日がいつやってくるのか、
そもそもそんな日は来るのか...。 もしそんな日が来たら見てみたいです。

そして、演奏の方は...
朝までレコーディングの仕事があり、シャワーを浴びて即、駆けつけたという
寝ていないギタリストと、いつもバッバル氏と共演していて、今回の曲は誰よりも一番
マスターしていたハーモニウム奏者の二人でうまくひっぱりサポートする形で進みました。
私は彼らの陰で、主に和音や伴奏を入れていく役に...。

しかし、寝ていない人は何か違うぞ !! アドリブが遠い調までぐんぐん行くし、
ハワイアン的な調べが出てきたり、曲の合間では舞台の上にいながらにして
となりの私に携帯を向けて、写真を撮った。 アホか〜!と心の中で叫んでしまう。
シャッター音が予想外に響いた気がした。それを見ていた歌のバニーは、驚きの笑みで
リアクションを返しましたが、私は、この寝てない人がこれ以上何をするのか怖いので
演奏の時以外は目を合わせないようにしていました。

しかし、本番はいいですね! 最近は客席でカメラ撮影しながら聴いていることが多かったので
ステージ上にあがると、音の来る方向が全然違って、それは、まとまっては聞こえないけれど
その分、ちょっと混沌とした現場的雰囲気の中で、程よい緊迫感のある中で、
自分もそこに入って、その瞬間を作っている感覚、何ともワクワクするものがあって...。

ただ、演奏すると知ってから本番までの時間はもう少し欲しいものです。
そうでないと、本番が終わってからの方が頭の中を、何度も何度も曲がリピートします。
本番前がこうあるべきだったのではと逆な気持ちがしてきます。
そもそも私の頭の速度がトロトロなのでしょうか?

演奏前の舞台袖からのステージ。

2009/03/22

ムムム...



今日のリハーサルは、タブラ、ハーモニウム奏者も集まり、そしてバッバル氏と
バニーの歌。 明日はここにギターが加わると言います。
うーーむ、そういう編成だったんですね。ギターとキーボードが微妙に重なりそうで
どう演奏し分けたらいいのだろうとの不安もありますが、それ以前に、なにせ、
曲を作り始めたのは今週になってから。月曜に演奏があると聞いたのは金曜で
その時は1曲だけと聞いたのが、今日になったら4曲になり、
4曲目は今日のリハーサル中に出来ました。

うーーーーっ、もう〜、インド人音楽家はその場で仕上げますから...。本番で初顔合わせ
初演奏なんてこともあるわけで、私一人が全然間に合いません...。ふぅーふぅー、ハァーハァー...。


みんなお疲れさま〜ってなノリで、帰ってゆきました。

バッバル氏は、ホーリーの日に、昔とった杵柄でやったクリケットが災いして
数日前から肩があがらず、痛み止めの注射を打ちながらハーモニウムを弾き歌うという状態で
歌詞を覚える必要はありますが、とにかく明日に備えて休んでくださいという感じ。

一人残って、あ〜ぁ、明日、どないしょう。と思っていたところへ
ギターで加わるアマルさんから突然SMSが !!
「明日バッバル氏と演奏することになったよ!Ayakoも来る?」
「それが、私も一緒に演奏することになって今練習中。最後の曲が今できて
突然弾くのには慣れていないからちょっと心配で...」ってな感じで返したら
「ヘーイ、テンション必要なし!! 万事うまいく。神を信じて、音楽を信じて。
明日は一緒にジャムできるからハッピーさ〜」と前向きな返事が即来ました。

そうそう、このギタリストは即興で素敵なメロディーを入れてくるのでした。
私も楽しめるまでにはやはり練習しないと...。

そのままキーボードを持って帰ってきました。

うわっ! もうこんな時間! 
明日の演奏は昼間なんです。朝練も必要かな〜〜?

はい、これから練習します。それではまた〜。

2009/03/21

象のカメラ目線



インドは映画大国です。
タイトルとは全く関係ない書き出しになってしまいましたが
ハリウッドを凌ぐとまで言われるボリウッド映画が、国内では断トツに
制作されています。が、そのボンベイ(ムンバイ)に限らず、
各地域で各言語で作られ上映されています。
映画の場所設定によっては、ひとつの映画に色々な言語が入り込むというのも多い
インド映画。英語、パンジャビ語、ヒンディー語などなど...入り混じります。

そして、最近は、シネコンなるものがどんどん増えてきたためか、インド自体が
国際化してきたからなのか、外国の映画も以前よりも多く上映されるように
なってきました。


土曜日、朝からフレンチ・トーストで元気づけ、スタジオへ入りオンド・マルトノを練習。
そして昼食後は、アリアンス・フランセーズで行われていた
「THE FRANCOPHONIE WEEK 09」へ出かけ、久々にフランス映画を観てきました。

映画は Jacques Audiard の Sur mes lèvres(read my lips)。
残念ながらあまり好みの映画ではありませんでしたが、主演女優 Emmanuelle Devosの
顔の表情や姿勢などが、やたらと頭にこびり付いて離れません。

会場はフランス語を話すアフリカ系の人々やフランス人、そして多数のインド人等々で
賑わいダンス大会も行われていました。

会場入り口にメイク・アップしてドーンといらっしゃったのが、この象です。
動物と目が合うと、何気に話しかけられたような気持ちになりますね。

さて、明日は日曜ですが、あさってのバッバル氏のライブに
急遽キーボードで出演することになり、リハーサルのためスタジオへ行くことになりました。

午後の少しの時間でしたが、いい息抜きになりました。

2009/03/15

Sunday Morning



インドのアーユルヴェーダ(生命の知恵)では、人間の基本的体質である
3つのドーシャのバランスが保たれていることが大切とのことです。
そこで、自分の体質を知っていると、その時々の状態を客観的に知る事が
でき、バランスが崩れ始めてきた時などに早めの処置ができます。

このところイライラ感が増している自分でしたので、太陽が昇り、
エネルギー溢れる朝の新鮮な空気を吸うことで心身ともに健康に... 
早朝、公園へウォーキングにでかけました。
気分転換もかねて、しばしばでかける公園ではなく、家の前の大通りをはさんで
反対側にある、この界隈では広い公園へ久しぶりに行きました。



朝や夕方の公園では、多くの人が歩いたり、グループや個人でヨガや瞑想をしていたり
空手指導が行われていたり(上の写真)、輪になって手を叩きながら歌ったり
鳥になった真似をして体操しているグループがあったり(メンバーはおじさんだけ)... 
両手を高く振り上げて大笑いするポーズを作り、「アハハッハッハーーー」と
大声あげて笑うヨガのひとつを、グループでも個人でも、みんな極めて真剣にやっています。
みんな好き勝手なことをしているので、人の目を全く気にすることもなく
好きな事をしやすい空間となっています。

公園なので植えられた花ではありますが、さまざまな花々が咲いていました。
鳥の鳴き声を聞きながら、もっぱら歩く事も忘れて撮影し始めます。花に近づくには
芝生の上を歩くことになります。芝生が湿っていて足がひんやりとしてきて
それも気持ちがいいものでした。この日も何人かの人がやっていましたが、
本当は朝の露を含んだ芝生を裸足で歩くのがいいらしいです。




気付いた時には太陽が昇っていました。




朝陽に向かって手のひらを合わせる人の姿がたくさんありました。

2009/03/13

パパ、いや〜



パパイヤの美味しい季節になりました。
新鮮、程よい甘さでジューシーなパパイヤをカットして
レモンを絞って(これが私の好きな食べ方)
朝食にガボガボ食べます。

大きいのは3kg強ありそうですが、持ち運びに重いし
家族が少ないと、一人でひたすら食べ続けることになりますから...
せめて2kgまでのものを買って3〜4回で食べきります。

今朝も2kgのものを買ってきて食べました。美味〜い !
2kgで日本円にして80円弱です。パパイヤやマンゴーなどは
インドならでは、安く美味しく頂けます。
ただリンゴは日本の方が質もよく美味しいです。
またグレープフルーツは見た事がありません...。


追加アップ! 今朝(3/17)またパパイヤを買いに行ったついで
写真を撮らせてもらいました。
丸い形のものと、細長い形のものがあります。



私はだいたいは、パパイヤ専門で、自転車にのせて売っている
パパイヤ売りから買います。

2009/03/10

噴水を歩く少年



明日は満月。そしていよいよホーリー祭です。
連日、スタジオからの帰り道には「水かけ」に遭っています。
小さな子供が水鉄砲で、届かないような距離からチョロチョロやる分には
可愛いですけど、ベランダの上から通行人を目がけて水の入ったバルーンを
いくつも勢い良くぶつけてくるのは恐ろしいし、やられると頭にきてしまいます !

明日までの辛抱なのですが、今日はスタジオを早退してきました ^^ ;
今朝からすでに色水をかけられた人をたくさん見かけ、道路にも色が飛んでいます。
夕方4時過ぎからは、水掛けも加熱してくるのが予想されるので
その前に明日の食料を確保して家に戻らなくては...。

明日、特に昼前は外出しないつもりです。

リキシャに乗ってマーケットへ行く最中にも数度水をかけられました。
でも、色水をかけられないだけマシですネ。

足早に買い物を済ませ、辺りを見渡しながら家に戻ったので
写真を撮ることなんて思いもよらなかったのですが
色の粉の写真撮ってくれば良かった...。
マーケットには、ピンクや緑、青、赤、紫などの 鮮やかで化学色的な色の粉が
山盛りとなって売られていました。

そして、素敵な赤いサリーで決めているご婦人、顔が真っ赤 !! でした。
サリーと同じ色で良かったかもしれませんが、お気の毒です。
しかし、みんな慣れているせいか、誰もそこに反応を示しはしないし
真っ赤な顔の本人も、普通にとなりの人と話しながら歩いています。
私的には、真っ赤にされても普通にしていられるところがむしろおもしろい
のですが、とはいえ、写真撮らせてくださいとは言えません。


今回の写真は「水」にちなんで...。
昨年撮ったものですが、ニコニコと噴水の中を思うがままに進む少年に出会いました。
カラフルなシャツも楽しく、カメラを向けても自分のペースで心の向くままに歩みを止めません。
そして笑顔のまま。 近くのベンチでは彼のご両親が微笑んでそれを見ていますが
決して止めさせることもなく...。 平和だな〜〜。
彼が醸し出す雰囲気は、何か夢を感じさせてくれてとても素敵でした。



全身、半端でなくびしょぬれです。

2009/03/09

木綿の木



デリーは只今、花の季節。
連日気温上昇中で、開花のスピードも増しています。

上の花は「きわたの木」。花は大きめで肉厚で、ポテッと地面に落ちます。
鮮やかな色彩です。これが咲くと夏はすぐそこまで来ているという感じです。

その後この花の実は、白い綿となります。

2009/03/04

ART FEST 2009

昨日、教育機関 APEEJAY 主催のART FESTへ
ゲストとして呼ばれていたバッバル氏に
ついて行ってきました。
会場へ着くと、最前列のゲスト席に導かれま
したが、そこにはナント!!   カタックの巨匠
ビルジュ・マハラジ氏が座っておりました。
キャッホー!! 嬉しいーッ!! 顔がにま〜〜。
国宝級ダンサーで、現在のカタックの歴史を
しっかり刻んでいらっしゃる方です。

彼のその創造的なカタックを観たら素晴らしすぎて凄すぎて、誰でも虜になってしまう〜。
(マハラジ氏の公演については以前のブログで書いています。)
バッバル氏はよく知っているので、すかさずマハラジ氏のとなりに座りましたが
私などはとてもとても...。マハラジ氏の隣になんて、おそれ多くて、全身全霊でとんでもない
反応が出ましたので、迷わず一番端に座りました。でも横目でチラチラ見てしまいますネ。
そして途中で挨拶させて頂きました。マハラジ氏に挨拶をするのは4回目です。
まぁー、覚えてくださっているかどうかはわかりません...。


ところで、
インドでは様々な催し物に屋外がよく使われます。
今回も外の大きな木の前にステージがありました。素敵!!
この日の催し物は、パンジャブ地方からの学生さんによるパフォーマンスで
歌、カタック・ダンス、サントゥール演奏、そして最後にパンジャブの
躍動的なリズムで華麗に締めくくられました。

インド音楽となると、即興的に合わせることが多いものの
若い彼らは即興だけに頼らず、しっかりとあらかじめ曲を作っていて
インドらしからぬ、そこが新鮮でとてもgoodでした。
複雑なリズムにも、ピタリと全員の心と音が一致していて本当に素晴らしかったです。


まずはグループで踊るカタック。モダンな振り付けと演出でした。
さすがにカタックを見るマハラジ氏は真剣でした。
芸術に生きている感じで、私の方はそれを見てうっとりです。




続いてサントゥールのデュオとタブラの演奏。難しいリズムも、細かい音も
隅々までピッタリ息の合った演奏で素晴らしかったです。




そして、最後にパンジャブ地方のリズムノリノリの音楽とダンス。
様々なリズム楽器が次々に登場するので、見ているだけで楽しく、
中には、楽器というよりおもちゃのようなものもあって、試してみたくなります。
カラフルで鮮やかな衣装もインドっぽいですね。みんな顔の表情もイキイキとして
心から楽しんでいる様子が伺えます。











となりの会場では、
アートの展示会も行われていました。

2009/03/01

ラヴィ・シャンカル



陽が落ちたばかりの、薄明るい空に今日の月。
この空の下ではシタールが響く、ここはネルー・パークです。
今晩、伝説的シタール奏者ラヴィ・シャンカルと
その娘アヌシュカ・シャンカルのコンサートが行われました。



すごいです! ラヴィ・シャンカルは1920年4月7日生まれ。
89歳になろうとしているなんて信じられない! 素晴らしい手さばき、そして
芯のある太く温かい音が彼の人生を物語っているかのように聴こえてきます。
しかし、本人が最初に話した事には、3年程前から左腕が高くあげられなくなったそうで
腕のあがる範囲で弾けるように、リキ・ラム社に特注された多少丈の短いシタールを使っての
演奏でした。写真でもわかるように、アヌシュカの使っている普通のシタールと長さが違います。

会場にはどれだけの人が集まったのでしょうか。ものすごくたくさんの人、人、人でした。
外国人の割合も多かったです。会場にはいくつかの大型スクリーンが設置され
奏者が大きく映し出されます。椅子に座って聴く人、芝生に座って聴く人、
スクリーンを観ながら聴く人などさまざまでした。
着いた時には前の方の席は一杯だったので、少し後ろに座り写真はスクリーンから撮りました。





SPIC MACAY主催のこのコンサート、様々な会社等もスポンサーとなり、
インド古典音楽や古典舞踊、ヨガ等を毎年、学校、大学、公園等々数々行っていて
その数は毎年増えています。それも一流の芸術家が勢揃い、そしてチケット代は全て無料です。
多数のボランティアの人たちも、定例ミーティングに参加しつつ当日の実施を手伝っています。


スクリーンの裏からとった逆バージョン。




共演したタブラとタンブーラ奏者を、笑顔で嬉しそうに紹介するシャンカル氏
とても温かく優しそうに感じられました。いいな〜。
そして最後に、娘さんは「My Anoushka」と...。愛がたっぷり。


最後の曲に入ります。月も微笑みながら聴いているようです。素敵な夜を...