2009/01/23
世界に平和を...
昨年末からスタジオで手がけていたテロに対する音楽、
「平和を世界にリクエストする曲」が出来上がりました。
ヒンディー語の歌詞で、歌はバッバル氏とバニー(バッバル氏の娘)。
私は、主にコード進行とピアノのパートを作り
そして最後の最後に、オンド・マルトノでもほんのワンフレーズ
ヴァイオリンと一緒に演奏させてもらいました。
前からオンドも入れたいと言ってはいましたが
おそらく私の説明不足なところもあり、また力不足で
その魅力を伝えきれていなかったのだと思います。
そんなわけで、先日、今一度冷静になってバッバル氏に説明してみました。
「オンド・マルトノが、作者モーリス・マルトノ氏によって発案されたのは
第一次世界大戦中でした。通信兵として戦地に徴兵されたマルトノは
戦闘機が飛ぶ中、真空管の澄んだ音色に心奪われ、その純粋な音色を持つ楽器を
作る事を思いついたのです。
多くの人々が戦いの犠牲となり、大人も子供も誰もが不安と貧困を強いられた時代に
その現実を背負いながらも、人々の平和と喜び=人間の本来の自由を追究した末に
生まれた楽器です。テロも戦争であり、世界に平和をリクエストすることに心から賛同します。
だからこそ、とりわけこのオンド・マルトノでその意を表明したい」と。
決して図ったわけではないのですが、そのときバッバル氏は
調子の悪い喉のために、専用容器に顔ごとつっこんでスティームを吸っている最中、
一方的に聞き役でした。(ヤッホー!!)
スティームから顔をあげたバッバル氏は一回うなづき
「わかった。最後のヴァイオリンの旋律を」と言ってくれました。
本心はもっと入れたいところですが
その魅力を伝える事はまだまだ今後の私の課題です。
そして今日、バッバル氏は
インド首相や官僚、主要なテレビ局に、電話、メール、ファックス、SMSをしまくりました。
来週月曜が「リパブリック・ディ」であるインド、
何とかその日にこの音楽を放映してもらえないかという依頼です。
日本では考えられないほど、直前すぎます。
その上、ファックは届かなかったり、鮮明でなかったり
インドは常にスムーズには事が進みません。しかし、
明日には、CNN、BBC、そしてオバマ大統領にも手紙を書こうと話しています。
どこかが取り上げてくれることを願うばかりです。
ところで、
オバマ氏の就任演説をネットで読みました。
心の真なる言葉で真正面から伝えるスピーチはカッコいいですね。
テロ撲滅に自ら立ち向かう姿勢も強く、思いやりと団結を求める言葉にも
力を感じます。エゴのない世界には、たくさんの合わさった力が平和や希望へと
動き出すのだと思います。自分ももっと精進しないと...。
label:
music,
Ondes Martenot,
peace
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オバマ大統領の演説もすばらしかったですが、それを歓迎し誇りに思い、希望に満ち溢れるアメリカ国民の姿を見てとてもうらやましく思いました。
返信削除日本ではテルミンがちょっとしたブームです。以前映画でテルミン博士がスパイ容疑でソビエトに幽閉されるというDVDを観ました。テルミンも軍事技術の応用で作られた側面があることが事実で、テルミン博士が幽閉された背景には冷戦があったためです。
テロや戦争は人間の営みを狂わせるだけではなく、地球環境も悪化させていきます。ガンダムではそんな思想を持った人々を粛清しようと小惑星を地上に落下させようという物語もあります。
平和の祈りが届くように応援してます。
Yatchuさん、ご声援ありがとうございます。
返信削除>それを歓迎し誇りに思い、希望に満ち溢れるアメリカ国民の姿を見てとてもうらやましく思いました。
う〜〜ん、その気持ちわかりますねー。
国レベルで湧くとか喜ぶとか、それはオリンピックだけではなく
言葉の力ででも。言霊とも言うように、言葉はその人そのもの。
いろいろな意味で、「言葉」は自分にとって、相当上位の関心ごとです。